派遣社員から正社員になる方法とは？目指す利点とリスクを知ろう！

近年、「働き方」の多様化が進んでおり、望んで派遣社員としての働き方を選ぶ人も多くなってきています。しかし、派遣社員として働く中で、給与アップやキャリアアップを目指し、正社員になりたいという人もいるでしょう。では、派遣社員から正社員を目指すには、どのような利点や方法があるのでしょうか。

派遣社員から正社員を目指す利点

派遣社員と正社員、この2つの雇用形態にはどのような違いや違いがあるのでしょうか。端的にいうと、正社員は「安定して働ける」という利点があります。

派遣社員としての就業には契約期間が設けられており、同じ派遣先で働き続けるためにはこの契約期間の更新が必要となります。更新は必ず行われるものではありません。企業が人材を不要とする場合には更新が行われず、急にその派遣先での仕事が続けられなくなってしまうかもしれないといった不安を抱えながら就業することになります。

一方、正社員では定年まで雇用期間の定めがないため、ずっと働き続けることができます。また、同じ派遣先では3年までしか派遣就業できない決まりもあるため、3年経てばまた新しい派遣先での就業を考えなければなりません。また、交通費は時給に含まれており別途支給がない場合もあります。

正社員として働けば、月給にプラスして賞与(ボーナス)や交通費、手当、退職金の支給がある場合があるため、長期的にみると大きく年収を上げることができるでしょう。成果に応じて昇給も狙えますが、派遣社員で昇給を期待するのは難しいことです。これから長く働き続ける中で、正社員として働く利点は大きなものといえるでしょう。

派遣社員から正社員を目指すリスク

反対に、リスクについてはどんなものがあるのでしょうか。正社員で働くということは、仕事量や責任が増えるということになります。役職に応じて質の高い仕事やマネジメントを任せられることにもなるでしょう。

状況によっては異動や残業もあるため、派遣社員に比べてプライベートの時間が取りにくくなる可能性は非常に高いといえます。今まで通り、与えられた仕事をするだけではなく、収益アップのために自主的に提案を行うことも必要となってきます。

また、派遣社員でもらっていた高い時給から、正社員へなってすぐは給与が一旦下がることも考えられるでしょう。

派遣社員から正社員になる方法とは？

では、派遣社員から正社員になる方法にはどのようなものがあるのでしょうか。

■自分で転職活動をする

自分で正社員の求人を探し、書類審査や面接を通して正社員になるというのが最も手っ取り早い方法です。転職サイトも数多く存在するため、登録して求人を探すほか、過去の就業歴からスカウトメールを受け取ることも可能です。

条件を指定して多くの求人の中から希望条件に合うものを絞り込むこともできるため、魅力的な仕事を見つけやすいでしょう。ただし、履歴書や職務経歴書の作成方法、面接の受け方などの知識を持っていないと、書類審査や面接に通る確率が低くなってしまうでしょう。

■派遣会社から正社員の紹介を受ける

派遣会社の中には、正社員として働く支援を行っているところもあります。派遣社員として働きながら、空いた時間に相談をし、求人探しや転職活動の指導を受けることができます。収入を得ながらプロのコンサルタントの支援を受けることができるため、おすすめの方法です。

■今の派遣就業先で正社員登用してもらう

可能性は低いですが、現在の就業先で正社員登用を受けることができる場合もあります。今までの働きぶりが評価されている場合、より質の高い仕事を任せたいという企業の要望や正社員に欠員が出たなどの理由から正社員登用の話が出るかもしれません。

そのためには、普段からしっかりと勤務をし、コミュニケーションを怠らず、企業との信頼関係を築くことが大切となるでしょう。

■紹介予定派遣制度を利用する

派遣会社が持っている求人の中には、「紹介予定派遣制度」のある仕事もあります。この紹介予定派遣制度というものは、派遣社員として一定期間就業したのち、企業と派遣社員の間で合意があれば直接雇用になれるといったものです。

いきなり直接雇用するのとは違って、企業側はどのような人物なのか見定めることができ、派遣社員は思っていた企業イメージと相違がないかを見定めることができるため、ミスマッチを防ぐことができます。

紹介予定派遣制度の派遣期間は最長で6か月です。直接雇用は必ず正社員というわけではなく、契約社員なども含まれます。

派遣社員と正社員では、待遇や仕事内容などに差があることがわかりました。派遣社員から正社員になるにあたって、利点もあればリスクもあります。大切なことは、自分にはどのような働き方が合っているかを見定めることです。派遣会社に相談することもできるため、うまく活用しながら理想の働き方を目指しましょう。